トイレのドアがまた開く。
次々とくる客たち。

また誰かが入ってきた。
耳元でささやかれる。
「しゃぶってくれた奴はいたか?」
彼の声だ。
目隠しをはずされ。
店内に戻される。

「しばらく休憩だ」
 そういうと、手の縄を解いてくれる。体はそのまま縛られたままで、彼の隣に座る。亀甲に縛られ、裸で酒を飲む。廻りの客は、何事もなかったように普通に飲んでいる。こんな体験はもちろん初めてだ。なえることを知らない。
「今夜は、この子を買った」
といわれる。買ったてどういうことですか?ときくと、飲み代を持つので、ほかの店にも付き合ってほしいということらしい。


戻る  次へ進む  小説トップへ