「じゃあ、縛られてみるか?」
 と言ってきた。僕は、よく分からなかったので、曖昧にしていると。
「せっかく来たんだから」
「そうそう、経験してみないとね」
などと、周りのお客たちも囃し立てる。
「やられちまいな」のマスターの一言が飛ぶ。

 そのときは、SMとは何かとりあえず話を聞きたかっただけなのにと思いつつも、かなり飲んでいたことも手伝って、数回「ハイ、万歳」といわれ、手を出されると、抵抗できない気分になってしまった。
あっという間に、上半身裸にされる。
「時計は危ないから、はずしなさい。」
 マスターが、預かってくれる。
 どこからでてきたのか、足元に雪駄がおかれる。
「靴下は、靴の中に入れる。」
「ズボンも脱いで、パンツも全部脱ぐんだ」
 えーい、やったれ。意を決して全裸になる。もうこのシチュエーションだけで僕の股間は、びんびんだ。

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