体験記
 その日は、「縄」2回目。

 1回目は、あっという間のお持ち帰りで、ほとんど落ち着いて「縄」にいられなかったので、再チャレンジといった意気込みで、2丁目へ繰り出しました。
 2回目とはいいながら、まだまだ「縄」の敷居がすごく高く感じられ、近所をうろうろした挙句、意を決して「縄」の急な階段を昇り始めるましたが、賑やかな談笑が聞こえてくると臆病風に吹かれてしまい、何度かの断念を繰り返しました。
 でも、「わざわざここまで来たんだから」と自分にいい聞かせ、何とか2度目の来店となりました。

 店内には、すでに常連さんが何人かいて、いろいろな話題に盛り上がっていましたが、マスターが「この間(1回目)は、あの後どんなだったの?」と振ってくれたので、常連さんたちもその話題に入ってきてくれて、皆さんの会話にスムーズに仲間入することができました。
 この後の会話の中で、40数年間も誰にもいえなかったような恥ずかしい自分の話や、人前では絶対口にしなかったような話題を心置きなく話せる喜びで、想像すらしていなかった開放感を味わいました。

 本当は、その日、終電で帰ろうかと思っていたんですが、剃毛ショーが見られるかもしれないという噂があって、とりあえずギリギリまで待ってみることにしました。(話も面白かったんですが・・)
 ところが、剃毛予定者が帰ってしまい、「あれれ」と思っていたら、考えてもいなかったお鉢が、急にこちらに飛んできてしまったのです。
 初めは、「暑いから脱いじゃえば」から始まったんじゃないかと思います。
 確かに、ローソクの焔のせいか、ちょっと暑かったんで「上だけなら」なんていったら、周りにいた数人の男性から、ジャケット、シャツ、Gパンと、実に連携よく脱がされてしまい、ついには、ブリーフ、靴下まで全て脱がされてしまいました。
 まさに、スッポンポンにされてしまったのですが、これからの展開は、さすが「縄」と言わざるを得ません。実に手際よく亀甲に縛られ、後ろ手にされたうえチンポもしっかり縛られてしまいました。
 店内でただ一人、全裸で縛られているという事実にもかかわらず、周りの人たちは、至極当然といった風情で、「それじゃ、何する、お散歩?」なんて話が聞こえてはきましたが、あまりの急展開に、正直まだ他人事みたいな感じで、自分がどんな状況で、どんな格好になっているのかなど、ほとんど実感はなかったと思います。
 だって、ついさっきまでは、剃毛ショーの見学目的で残っていたんですから。

 そんな中、「乳首がまだ未開発ね」との声が飛び交いました。
 実際、乳首は自分でもほとんど触ったことがなく、とりあえず胸に二つ付いてるってだけで、乳首のどこが気持ちいいのかさっぱりわからない状態だったのです。
 だから、縛られた上から、乳首を抓まれると、信じられないくらい痛くて、とてもガマンできない状態だったのですが、「痛いというな」との天の声に、ひたすらこらえ、うめき声だけを発していました。
 でも、涙が出るほど辛かったのに、そうやって必死にガマンしている僕を、楽しそうに見てくれる周囲の人や、責めてくれる人がいることがうれしくて、とにかく我慢しようなんて単純に考えていたんだから、僕のM性にも困ったものだと思います。

 その後、少し席に座らせてもらって休んでいたとき、「カテーテル、入れたことあるんだろ」と訊かれました。
 普通に飲んでいるときの会話で、初めての相手からカテーテルを入れられたといった話をしていたので、「はい」と返事すると、金属製のマドラーが持ってこられた。
 マドラーの大部分は、割とすんなりと僕のペニスに消えていきましたが、尿道の奥のところにマドラーがあたるときの不思議な感触は結構気持ちがよくって、しばらくはそれを出し入れされましたが、実はもっとずっとやっていて欲しかったくらいでした。
 本物のカテーテルなら、もっと痛いのを知ってるだけに、マドラーはすごくいい刺激でした。

 と、こんな順番だったと思いますが、いろんなことがいっぺんに起こったので、前後のできごとは入り繰っちゃってるかもしれません。

 蝋燭は、自分でちょっとやったことがあちますが、店を照らしている蝋燭がとりだされて、僕の亀頭の上にかざされたとき、ちくっとするような鋭い熱さと痛みが走りました。そして、蝋燭責めは、亀頭から乳首、最後には椅子の上で尻を上にされて、肛門にまで涙蝋を垂らされました。
 SMショップで売っている低温蝋燭ではないので(低温蝋燭の経験もないのですが)、内股やわき腹など、普段刺激されることの少ない場所に垂らされたときは、飛び上がるほどきつかったのを覚えています。
 そして、気がついたら、亀頭も股間も真っ白な蝋に覆われてしまっていました。

 「外で落としてこなくちゃね」との声で、首輪を嵌められ、リードをつけられました。
 首輪を付けられて、犬のように扱って欲しいとずっと思っていましたが、まさか、その格好で本当に野外露出されるとは思っていませんでしたので、ちょっとだけ抵抗しようとしましたが、Mの性、来いといわれると嫌といえず、ついに「縄」の外で蝋を落とすこととなってしまいました。
 階段の上までですと、リード線の先から「下まで降りてこなくちゃダメだ」といわれて、恐る恐る急な階段を下りました。
 最近元気のないチンポもは、やっぱりあんまり元気じゃなかったし、人に見られるのは恥ずかしかったのですが、根性出して道まででると、早速蝋燭をはたき落としてもらいました。
 公園まで行こうかなんていわれたのですが、その方向に若い男女の集団だ談笑していました。
 多分、周りが男だけだったら、あっさり行ってしまったかもしれませんが、女に見られるのはいやだったのと、その日はすごく寒かったんで、お散歩は少しだけで許していただきました。
 「暖かくなったら、コンビニに買い物ね」といわれたんですが、本当でしょうか?

 そして、ついに、お店にいたSらしき方と話していた若い男性に奉仕しろ、ということになりました。
 ところが、この男性、僕の持ってる一番太いディルドくらいある超怒級にでっかいペニスの持ち主で、半分寝ているにもかかわらず、大きくなったペニスは、僕の大きめの口でさえ入れるのが大変で、ましてお尻に最初に突っ込まれたときは、我慢できないくらい痛かったです。
 結局、僕が男性の上に跨って、自分でアヌスに誘導し、何とか入れることができましたが、日本人にも、あんなペニスの持ち主もいるんですね。
 最後に起き上がったとき、「僕は痛いのは嫌だ」といっていたので、Mさんではないのかも知れません。
 帰りがけに、服をきていたら、その男性から「普通の人なんですね」とか言われちゃいましたが、そんなに変態してたでしょうか?

 まあ、とにかく、とんでもなくいろんなことが体験できた1日でしたが、その日も結局お持ち帰りされて・・・・

 現在、乳首は異常といっていいほど敏感になってしまい、職場やバスの中でも、ところかまわず微妙な刺激をしてくるため、休まるときがありません。
 とんでもないシリアスな場面で、乳首に何かが触れてビクッとなってしまい、ドギマギすることも度々ですが、それでもあの日から、僕が乳首に目覚めてしまったのは確かで、本当によかったと思っています。
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